安くて美味しい、タイの家庭の味を知るのに欠かせないのが、ローカルな食堂です。
タイの食堂は、惣菜を売る「惣菜食堂」と、その場で客の注文を受け調理する「注文食堂」の2種類の食堂があります。
同じ食堂と言ってもシステムの違うそれぞれの特徴をご紹介いたします。
目次
早くて美味しい
惣菜食堂
カレーや野菜炒めなど、色とりどりのおかずやスープが、店先にずらりと並んでいる、タイでおなじみのスタイルのお店です。
日本の大衆食堂や惣菜屋のようにゲーン(カレー)など、あらかじめ作った料理を店先に並べた店を「ラーン・カオラート・ゲーン(ゲーン食堂)」と呼びます。
カレーの他に、炒め物や煮物、揚げ物などもあり、店は食堂であると同時に惣菜の販売もしています。
選んだ惣菜の数で料金は決まり、その場で食べる際は、白米や雑穀米に2〜3種類選んだ惣菜を乗せてくれます。
作り置きされ、調理の時間がかからない為、店は混み合っていても回転が速く、ランチタイムには、大勢のサラリーマンやOL達で賑わい人気です。
持ち帰りをする人も多く、ご飯や惣菜などは単品ごとにビニール袋に入れ、汁物でもビニール袋を使って持ち帰るのがタイ式です。
おかずを盛り合わせた持ち帰り弁当もフードパックに入れ、その場で作ってくれます。
惣菜食堂は、出来立ての熱々の料理を食べたい人には向いていませんが、タイ語が分からなくても指差し注文で済みますし、調理の時間がかかりませんので、とても便利です。
どんな注文も快く聞いてもらえる
注文食堂
店先に肉や野菜、シーフード、卵などの食材が並べられている店は、客の注文に応じてその都度調理する注文食堂です。
注文食堂は「ラーン・アハーン・タム・サン」と呼ばれ、 出来立ての熱々料理を食べたいとか、自分好みの料理を追求したいという人向きの食堂です。
タイ語で「ラーン」は店、「アハーン」は料理、「タム」は作る「サン」は注文で「注文で料理を作る店」という意味になります。
メニューもありますが、食通は、店頭に並べてある食材を眺めて、好きな具材を選び、調理法と好みの味付けをオーダーします。
実は、何でも作ってくれ、わがまま注文が出来るこのタイプの食堂こそ、グルメな人に人気があります。
注文食堂の定番料理は、ホーリーバジルと鶏肉を炒めた「パット・ガパオ・ムー」です。
お昼時に最も多く注文されている料理で、トッピングとして目玉焼きを上に乗せたり、豚肉の代わりに鶏肉やシーフードを入れる事もあります。
また、色々な具材をトッピングして具だくさんの炒飯を注文したり、思いつくままいくらでもオーダー出来るのが、注文食堂の良いところ。
例えば、好きな調味料で味付けした野菜炒めに、クリスピータイプの豚肉を加えるなど、自分だけの料理を注文することが可能で、様々な調理のバリエーションが生まれます。
後は、「エビが食べたいので、エビで何か美味しい料理を作って欲しい」とリクエストしても良いと思います。
多少タイ料理の知識が無いとオーダーの際、難しく感じるかもしれませんが、思い切ってチャレンジしてみて下さい。
美味しい味に出会えるかも
いかがでしたか?
タイでは、「注文食堂」ではもちろん、他のレストランでも、メニューに無い特別注文も可能な範囲で受けてもらえますので、希望を伝え、好みの食材で調理してもらいましょう。
周りの人が食べている美味しそうな料理をよく観察してみると、新しい発見があったり、美味しい味に出会えるかもしれません。