タイ料理の辛味や酸味が混じり合った複雑な風味は、様々なハーブやスパイスによるものです。
タイ料理に欠かせない、代表的なスパイスとハーブ類をご紹介いたします。
これらの食材を意識して料理を食べると、新しい発見があるかもしれません。
目次
唐辛子
タイの唐辛子は種類が多く、サイズが 小さくなるにつれ、辛味が増していきます。
特に激辛なのは「プリッキーヌ」と呼ばれる2cm程の小さな青唐辛子です。
赤唐辛子は、スープやサラダなどに多く使われており、青唐辛子は、「グリーンカレー」や肉料理やシーフード料理の付ダレに使われます。
- グリーンカレー(緑のカレー)
- ソムタム(青パパイヤサラダ)
乾燥唐辛子
そのままスープに入れたり、粉末にして調味料にします。
「レッドカレー」のペーストは乾燥唐辛子とエビを発酵させた味噌を混ぜて作られています。
- レッドカレー(赤の辛いカレー)
シナモン
スイーツだけでなく、タイでは八角などと一緒に煮込み料理に使われることもあります。
世界で美味しい食べ物ランキングの1位を獲得した、「マッサマンカレー」に使われています。
- マッサマンカレー(イスラム風カレー)
- イエローカレー(黄色のカレー)
八角
中華系のタイ料理に欠かせないスパイス。甘い香りがし、タイでは煮込み料理や、お菓子に使われています。
- カオカームー(豚足煮込みのせご飯)
ニンニク
タイでは、ニンニクが入っていない料理が無い程、どの料理にもふんだんに使われています。
タイのニンニクは日本の物よりも臭いがありません。
- パップン・ファイ・デーン(空芯菜炒め)
エシャロット
ツンと鼻を刺すような香りと、ピリッと辛い風味があり、トムヤムや、サラダの香り付けに用いられています。
- トムヤムクン(エビの辛いスープ)
- ヤムウンセン(春雨サラダ)
タイ生姜
強い香りが特徴のタイ生姜。
鶏肉のココナッツスープなどのスープやカレーの香り付けに使われています。
煮込んであっても固く、食べられませんので、あくまで香り付け用として楽しみます。
- トム・カー・ガイ(鶏肉の生姜とココナッツミルクスープ)
生胡椒
唐辛子とは異なる、香り高い辛さを出し、房のまま、料理に乗せられています。
柔らかい生胡椒は、ソフトなスパイシーさでシーフード料理とよく合います。
- パットプリック・プラームック・プリックタイオン(イカの唐辛子炒め生胡椒乗せ)
タマリンド
干し柿のような甘みと、梅のような酸味があるマメ科の植物。
甘酸っぱい実をサヤから取り出してジュースにしたり、料理に酸味を加える時に使用し、パッタイの味付けにも使われています。
- パッタイ(タイ風焼きそば)
マナーオ(タイのライム)
日本のすだちに似た、小型の柑橘類。
サラダやスープなどの酸味付に使われ、炒飯やパッタイに添えられてる事もあります。
- ヤムウンセン(春雨サラダ)
- カーオパット(炒飯)
コブミカン
ゴツゴツしたコブがあるコブミカンは 、果汁を絞ってスープの味付けにしたり、皮を刻んで香り付けにも使います。
また、コブミカンの葉は、シーフードスープを作る際に一緒に煮込むと、爽やかな風味が付くので、臭み消しとしても利用されています。
- グリーンカレー(グリーンのカレー)
- トムヤムクン(エビの辛いスープ)
レモングラス
レモンに似た爽やかな香りのイネ科の植物。
タイ料理でスープやカレーなどに多用されているレモングラスは「トムヤムクン」にも使われています。
- トムヤムクン(エビの辛いスープ)
パクチー
薬味風にタイ料理に多様されています。
ビタミンミネラルが豊富で、スープの味付けに欠かせません。
消化を助け食中毒の予防に効果があるとされています。
- ヤムウンセン(春雨サラダ)
- クイッティアオ・ナームサイ(タイ風ラーメンメン)
小ネギ
料理の付け合わせに添えられる事が多く、タイの人達は口直しに生で食べます。
炒飯やパッタイに添えられています。
- カオパット(炒飯)
- パッタイ(タイ風焼きそば)
ミント
清涼感のあるハーブで、サラダなどに欠かせません。
肉の臭み消しとして、イサーン(タイ東北部)料理のラープなどに大量に使われています。
- ラープ(挽肉のハーブ和え)
スイートバジル
強い香りと苦みがあり、カレーの飾り付けとして添えたり、サラダに入れます。
- レッドカレー(赤の辛いカレー)
ホーリーバジル
タイ語でホーリーバジルの呼び名は「ガパオ」です。
シソ科のハーブで、深い風味があり、炒めると芳ばしい香りがします。
日本では、このホーリーバジルと唐辛子、肉を炒めた料理を料理名として「ガパオ」と呼んで親しんでいます。
- パット・ガパオ・ガイ(鶏肉のホーリーバジル炒め)
最後に
いかがでしたか?
タイ料理のエスニックな味付けは、様々なスパイスやハーブにより生み出されています。
中には、日本料理で使われていない物もありますので、食べた時に美味しいと感じても、どのスパイスやハーブが使われているのか分からない事もあると思います。
今回ご紹介したのは、代表的なタイ料理に使われている物ばかりですので、奥深い味付けのタイ料理を食べる際に、是非、参考にしてみて下さい。