「マッサマンカレー」は、2011年にアメリカの情報サイト、CNNインターナショナルのCNN Goで「世界で最も美味な料理ランキング50」の1位に選ばれたのを機に、世界の人達から注目されています。
タイでは「ゲーン・マッサマン」と呼ばれ、タイ語で「ゲーン」はカレー、「マッサマン」とはイスラム教のという意味になります。
辛さ控えめで、ピーナッツ、鶏肉、じゃがいもが入った食べやすいカレーです。
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「マッサマンカレー」とはどんな料理?
ある説では、16世紀にアユタヤ王朝を訪れたペルシアの使者や、貿易商の影響を受け、タイ中部で生まれた料理と言われています。
また別の説では、タイ南部を訪れた、アラブ人の貿易商人により伝わったとされており、どちらの説が正しいのかは分かっていません。
イスラム教徒から伝来したことから、イスラム教の食の規律(ハラール)に従って、このカレーは鶏肉、牛肉、羊肉などで作られていますが、高級タイ料理の店では、鴨肉、豆腐、豚肉が用いられていることもあります。
「マッサマンカレー」に使われるスパイス
レッド、グリーン、イエローなどの他のカレーが、フレッシュハーブをベースに作られているのに対し、マッサマンカレーは、カルダモンやシナモン、八角などの乾燥スパイスを用いているのが特徴です。
鶏肉と乾燥唐辛子やレモングラス、ピーナッツ、ココナッツミルク、ターメリックなどを加え、シナモン、カルダモン、八角、クミン、クローブなどの乾燥スパイスを入れ、香り高く仕上げています。
タイカレーは、さっと煮て仕上げるものが多いのですが、こちらのカレーはしっかり煮込み、時間をかけて作ります。
深いコクと、スパイスの香りが食欲をそそり、辛さ控えめで、上質な甘みのある味付けです。
タイカレーでは、あまり使われる事の無いスパイスが入っていますので、独特な風味が楽しめ、「マッサマンカレー」を口にすると、そのまろやかで、優しい味付けに驚かれる事でしょう。
「マッサマンカレー」は、あまり有名でなかった
「マッサマンカレー」は、タイの宮廷料理として親しまれてきました。
しかし、タイ在住のイスラム教徒を中心に食べられているカレーなので、北部や中部のタイ人にはあまり馴染みのない料理でした。
「世界で一番」と評価されてから徐々に注目を集めるようになり、世界中から「マッサマンカレー」を食べたいという観光客が訪れる為、メニューに加えるレストランも出てきています。
店によって味も具材も様々ですので、色々食べ比べてみて楽しむことが出来ると思います。