タイの焼き物 – ベンジャロン焼きとセラドン焼き

ベンジャロン焼き

タイを代表する有名な焼き物は「ベンジャロン焼き」と「セラドン焼き」です。

「ベンジャロン焼き」は24金を使った鮮やかな色彩と、緻密な図柄が特徴のゴージャスな焼き物。「セラドン焼き」は、翡翠色をした優しい風合いの焼き物です。

「ベンジャロン焼き」
ゴージャスな王族気分になれるアユタヤ王朝時代の焼き物

ベンジャロン焼きとはどんな焼き物?

ベンジャロン焼きアユタヤ王朝時代の16世紀末から17世紀前半に作られたベンジャロン焼は、中国より伝わった白い磁器に多色の絵具を焼き付ける技法で作られた陶磁器です。

24金を使い、鮮やかな色彩と緻密な図柄が特徴の当時は王室専用の陶磁器でした。

「ベンジャロン」とはサンスクリット語で5色の意味を表し、赤、青、黄、緑、白の5色を使った焼き物でしたが、今では30色以上の色が使われています。

白い磁器の上に施された繊細な絵付けは職人の技が光り、描かれた花柄、植物柄からは優雅な王室の雰囲気が漂います。

ベンジャロン焼きはどう使われているの?

宮廷料理レストランで食器やソーサーとして使われたり、壺や置物などの装飾品として名門ホテルや高級レストランに飾られています。

カップ、ソーサーは旅の記念に自分用のお土産として買われる人もいます。本物の金が施され値段も高額ですが、色鮮やかで気品のあるベンジャロン焼きはそれだけの価値があります。

私は初めてバンコクを訪れた際、ベンジャロン焼きの美しさに目を奪われました。

ゴージャスでどの品も好きな色合いでしたので、どれか一つを選ぶ事がどうしても出来ず、壺や小物入れなど、色違いでいくつか購入してしまいました。はっきりとした色使いがされていますが、飽きの来ない美しさです。

ベンジャロン焼きを選ぶときの注意点

本来ベンジャロン焼きは、ひとつひとつ手作業で絵付けされていますが、市場などで売られている安価なものは、絵柄をプリントしています。

陶器の表面を撫でプツプツしていればペイントで本物ですが、つるつるしたものはプリントされていますので、しっかりと見分けて購入しましょう。

ベンジャロン焼が買えるショップ

JJベンジャロン

ベンジャロン焼き JJベンジャロン

チャトチャック・ウィークエンドマーケット内にあるベンジャロン焼専門ショップ。

バンコク市内に工房を持ち、絵付けは全て職人による手作業です。

伝統的な絵柄からモダンにアレンジされたデザインのものまで小さめの店内にベンジャロン焼がずらりと並び、手頃な小物アイテムから定番の食器まで揃います。

混雑したウィークエンドマーケットの中に突如現れる煌びやかな景色に、皆、立ち止まってしまいます。

  • 住所: Section19, Soi 6/1 Kamphaengphet Rd, Chatuchak, Bangkok 10900
  • アクセス:MRTガムペンペット駅から徒歩10分
  • 営業時間:10時から18時
  • 定休日:月曜から木曜

タイイセキュウ
日本人経営のオリジナルデザインのベンジャロン焼の店

ベンジャロン焼き タイイセキュウ

日本人経営のベンジャロン焼き専門店です。

製造から販売まで一貫して行なっており、実用的な食器類から美術品まで日本人好みの品揃えがされています。

品質に定評のある人気店で、安心して購入出来ます。

店内で絵付け教室も行われており、自分だけのオリジナルベンジャロン焼きを楽しめますが、人気で予約が中々取れないそうです。

  • 住所:1/16 Soi 10 Sukhumvit Rd Klongtoey Bangkok
  • アクセス:BTSアソーク駅から徒歩5分
  • 営業時間:9時から17時
  • 定休日:日曜

「セラドン」焼き
茶人に好まれた美しい翡翠色の焼物

セラドン焼きとはどんな焼き物?

セラドン焼き13世紀のスコータイ王朝時代に中国から招いた職人によって製造された淡いグリーンが特徴の青磁器です。

日本では「宋胡録(スンコロク)焼き」と呼ばれていました。

表面の涼しげなひび割れに特徴があります。

セラドン焼きはどこで作られているの?

タイ北部のスコータイ県「スワンカローク」地域で生み出され、自然の木灰の釉薬を使い高温で焼く為、窯から取り出した際の温度差によって、表面に艶やかなガラス面とひび割れが生み出されるのが特徴の青磁器です。

美しい翡翠色のセラドン焼は、安土桃山時代から江戸時代初期の日本でも、地名の「スワンカローク」にちなんで「宋胡録(スンコロク)焼き」と呼ばれ、昔から美術愛好家や茶人たちに好まれていました。

その後、セラドン焼きの産業は戦争の影響で衰退し、タイ北部の農村地帯などに分散していきました。

現在はタイ北部のチェンマイ県を中心に製造され、繊細で美しいセラドン焼きの人気は今でも続いており、チェンマイ近郊の工房には日々、世界中から注文が入っています。

今ではグリーンのバリエーションも、鮮やかなものからスモーキーなものまであり、ブルー、ライムグリーン、ラベンダーと新色が続々と登場し、磁器表面のツヤありタイプ、ツヤ無しタイプなど質感の違う様々な種類が売られています。

セラドン焼きはどう使われているの?

タイ料理レストランでは、伝統的なグリーンのセラドン焼きの器に料理が盛り付けられていることも多く、涼しげな器が色彩豊かなタイ料理の見た目を引き立たせてくれます。

また、象や葉っぱの形をしたお香立てやスパ施設で使うようなアロマポットもあり、タイらしいモチーフのグッズも売られていますので、インテリアとしても使えます。

私はグリーンとブルーの葉っぱの形をしたお香立てと器を買いました。セラドン焼の特徴である、ツヤのある陶器にうっすらとひび割れがあり涼しげな印象があります。

セラドン焼きを選ぶときの注意点

色ムラや傷のチェックをしましょう。

色形ともに不均一なものや色ムラ、気泡が入ったものも紛れていることがあります。

大きなサイズを購入する際は、傾きが出てしまいますので、底面のザラつき、出っ張りが無いか確認して下さい。

セラドン焼きは、ひび割れたような風合が特徴ですが、表面の傷のチェックも必要です。

セラドン焼が買えるお店

ザ・レジェンド
可愛らしいお皿や小物入れなど豊富な品揃え。

セラドン焼き レジェンド
セラドン焼き レジェンド

チェンマイにあるセラドン焼きメーカー「サイアムセラドン社」による直営店です。

洗練されたデザインがインテリアやテーブルウエアとして馴染み、民芸品とは一味違う可愛らしいデザインのものも多く見つかります。

伝統的なセラドン焼きを身近な品として活用することが出来ます。

セラドンの他、山岳民族の織物などタイ雑貨も豊富ですので、タイらしいお土産を探している人におすすめです。

  • 住所:Thaniya Plaza 3rd Floor, 62, Silom Rd, Suriyawong, Bang Rak, Bangkok, 10500
  • アクセス:BTSサラデーン駅1分
  • 営業時間:11時から20時
  • 定休日:なし

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